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夕食会・午餐会感想レポート

平成23年10月夕食会「2011年東北地方太平洋沖地震とその後の地殻活動」

夕食会・午餐会感想レポート

10月11日夕食会

この講演では新聞・雑誌で報じられていたのとは全く違った観点から今回の地震を知ることが出来まして、深く感銘を受けました。実は私は”最近の地震学はデータ収集と整理に関して洞察力が弱っているのではないか”と感じていたのですが、その様な心配は無用であると知って安心いたしました。
ところで、地震後の地殻変動(余効変動)の図を見ると、フォッサマグナ以東の本州陸地には大きな捻りがみられ、西日本には小さな変動が観測されており、クーロン応力の変化はこれから計算したものと拝察しますが、これを詳細に眺めれば、次の大地震の模様をある程度予想し得るでしょう。但し予想の種類は地震学者の数と同じくらいになるのではないでしょうか?
うっかり個別に発表すると素人をいたずらに混乱させるだけでしょうが、いろいろなモデルをある程度系統的に整理して大衆を啓蒙することも地震学会の大切な勤めではないでしょうか?

(東大・理、伊藤 猷顯)