文字サイズ
背景色変更

関西茶話会

「第59回関西茶話会」が開催されました

松崎 典弥 先生 松崎 典弥 先生

令和7年6月14日(土)午後2時半から、中央電気倶楽部(大阪市)において、大阪大学大学院工学研究科 教授 松崎 典弥 先生を講師にお迎えし、「3Dプリンターによる霜降り培養肉の開発と社会実装に向けた取り組み」という演題で、講演会を開催しました。

松崎先生の専門分野は機能性高分子、バイオマテリアルで、再生医療や創薬への応用を目的としたバイオマテリアルと組織工学をテーマとした研究をされていますが、今回の講演では、本物の畜肉に近い培養肉を3Dプリンターの活用によりテーラーメードで作製できる研究技術の解説がありました。また、今後の世界人口の増加に伴い顕在化していくであろう食糧需要の増加問題などへの取り組みに関する世界の培養肉の開発状況についても紹介されました。現在、大阪市において開催中の関西万博においても、松崎先生の研究グループが作製した培養肉の展示がされている旨、併せて紹介がありました。

講演の終了後に行われた講演会参加者との質疑応答の時間においては、参加者からの多様な質問が多くありましたが、松崎先生は非常に丁寧な説明(解説)をなされ、今回の関西茶話会は盛会裏のうちに終了しました。

今回の松崎先生が開発を進められている培養肉の作製にかかる研究開発に関しては、コストの問題や畜産農家との共存など、今後、クリアを必要とする種々の課題があるとの説明もありましたが、将来予測される食糧問題への対応策だけでなく、環境負荷の軽減などSDGsへの貢献も併せて期待されるところです。