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『20代のQOL ~いまを充実 & 5年後も充実~』
第1回:QOL とは? 20代前半 学んでおきたい人生と生活の質

みなさんこんにちは。
学士会に憧れる桜蔭会会員、メディカルライターとして活動するSayuReeです。
社会人デビューをして10年。その間、もやもやすることや底知れぬ悩みを感じることもありましたが、現在の自分の状況を客観的に見て、「まあこれも悪くはないわね」と思えるようになりました。
そのきっかけがQOLという視点でした。

このコラムでは七大学の卒業生のみなさんと、あなたのいま=20代を充実させるために、『QOL』というキーワードを用いて一緒に考えていきたいと思います。

1.QOLとは?

QOL=Quality of lifeとは、『生活の質』のことを指し、ある人がどれだけ人間らしい/自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念とされています。

そんなの普通と感じるかもしれませんが、驚くべきことに、『規律性の高い人は長生きする傾向があるが、規律性の低い人よりも生活の質が低くなる可能性がある』という研究もあります。どうですか?

自らを厳しく律して、まじめに勉強をして、もっと頑張っちゃうもんねという、優等生気質が、逆にあなたを縛り、自身の人生への満足度を下げる要因になるかもしれないとしたら、ここからの話が少しは参考になるはずです。

ちなみに、収入や資産から算出される『生活水準(Standard of Living)』のほうがみなさんには馴染みがあるのではないでしょうか。
こうした指標と比較してみるとQOLの概念がより分かりやすくなるかもしれません。
また対比される概念としてQOD(Quality of Death)という考え方もあります。
「死の質」はとても複雑な様相を含むので、別の機会に論じてみたいと思います。

2.QOLを意識すると、生活も人生も豊かに

お伝えしたいのは、物質的な豊かさや仕事の成功の否定ではなく、QOLを意識するからこそ、より豊かで実りある生活が手に入れられるという道筋です(6月までのコラム『コンディショニングのヒミツ』でも強調されていたとおり、基本的な行動原則や考え方は変わりません)。
以下はおさらいになりますが、

・生活の質が整う

・心の落ち着きや身体の健康につながる

・仕事でのコンディションやパフォーマンスが上がる

・自身の成長や仕事での成功につながる

というように、御自身の状態を意識しながら、実力を発揮しやすい方向へと自分自身を整えていくことが重要です。

また、QOLの充実によって恋愛や家族関係などもスムーズに進むようになり、さらに精神的な豊かさが増すことも。QOLを意識することにより、生活でも人生でも良い循環へと繋げる推進力が得られるはずです。

3.あなたのQOLはどうですか?

もう一度原点に戻ります。
旧厚生省が2000年に発表したQOLの定義があります。

日常生活や社会生活のあり方を自らの意思で決定し、生活の目標や生活様式を選択できることであり、本人が身体的、精神的、社会的、文化的に満足できる豊かな生活

なにかに気付きませんか?

最初にこの定義を見たときに、私は『決定』や『選択』という言葉が気なりました。
みなさんもこれまでさまざまな『選択』をされてきたと思います。七大学を卒業するというのも、御自身の選択の帰結として得られたものと言えますよね。
正しい選択を繰り返すことの意義を理解しているというのが、学士会の会員の特徴のひとつだと思います。

振り返ってみると、20代で私が感じていた「もやもや」のいくつかは、『自分でコントロールできていないこと』・『だれかにやらされていること』が背景にあったように思います。
何もできない新人時代には誰もが味わう無力感ですが、「少しずつでも自分のものにしていこう」と前向きに考え直すまでにずいぶんと時間を要し、悶々としました。

みなさんは、これからも無数の『決定』や『選択』を、自分の力で進めていくことでしょう。
そのための土台の整え方や、準備の方法について、これからのコラムで紹介していきたいと思います。お楽しみに!

【もうひとこと】

「最近なんだかうまくいかないなあ」という時に限って悪いことを考えてしまいがちです。
けれども、こういう時期はこれからの生き方やより良い人生のためのヒントを見つけられるチャンスでもあるのです。
コメント・感想をお待ちしています。


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