『“いつか”のための準備コラム ~『婚活』とは? そのまえとあと~』
第2回:婚活のいま ~データから読み解く~

みなさん、こんにちは。
みなさんの人生設計に役立つ、「婚活への向き合い方」に関するコラムをお届けしています。
前回は、晩婚化・未婚率上昇・出会いの場の減少など、『婚活』が生まれた背景を解説しました。
今回は、現代の婚活・結婚事情をデータから読み解いていこうと思います。
なお、読みやすさの観点から、データの根拠(調査実施年)は概ね2024年で揃えています。
第2回:婚活のいま ~データから読み解く~
1.晩婚化が進む現代日本の初婚年齢
2024年の平均初婚年齢は夫が31.1歳、妻が29.8歳 であり、2000年〔夫28.8歳、妻27歳〕と比べて2歳程度上昇し、年々、結婚のタイミングが遅くなっている傾向があります。
ただし、最も多くの人が結婚している年齢(最頻値)は夫27歳、妻26歳であり、この年齢を過ぎると婚姻件数は減少していきます。
中高年での結婚も増えていますが、こうしたケースが平均初婚年齢を押し上げる一因となっています。
なお、学歴が高いほど初婚年齢もやや上がる傾向がみられますが、その差は大きくありません。

2.年齢とともに減る独身の異性との出会い
未婚率データによれば、20代前半の男女の9割以上が未婚、20代後半でも7割程度が未婚です。
しかし30代に入ると未婚率は大きく下がり、30代前半では男性51.8%、女性38.5%、30代後半では男性38.5%、女性26.2%となっています。
また、未婚かつ恋人がいない人の割合も、20代では男性65.8%・女性51.4%ですが、30代になると男性35.5%・女性27%まで減少します。
このように、年齢とともに「独身かつ恋人がいない異性」に出会うハードルは確実に高くなるため、結婚を視野に入れるなら早めの行動や情報収集が重要です。

3.婚活サービスの利用があたりまえの時代へ
「自然な出会い」が減少する中、現代の夫婦はどこで結婚相手と出会っているのでしょうか。
調査によれば「友人や兄弟姉妹を通じて」が25.9%と最も多く、次いで「職場や仕事で(21.4%)」、「学校で(14.4%)」が続きます。
一方、ネットでの出会いも13.6%と増加しており、SNSやマッチングアプリで結婚するカップルが目立ってきました。
10年前にはネット経由の出会いは0.5% しかありませんでしたが、急増しています。
婚活サービスの利用も一般的になり、近年結婚した人の15.3%が婚活サービスを利用しています。
また、20~40代の恋人がいない独身者のうち、26.3%が婚活サービスの利用経験があることもわかっています。
このように、現代では出会いの形が多様化し、ネットや婚活サービス経由の結婚があたりまえになりつつあります。

4.離婚理由は性格の不一致が最多
「結婚=幸せ」とは限らない、という現実も見過ごせません。
日本の離婚件数は毎年およそ20万件で推移しており、結婚した夫婦のおよそ3分の1が離婚しています。
離婚理由は、男女とも「性格の不一致」が最多で、男性は69.6%、女性は57.6%です。
そのほか、女性では「精神的な暴力」や「異性関係」、男性では「異性関係」や「親族との折り合い」も目立ちます。
円満な結婚生活にはお互いの努力が不可欠ですが、そもそも相手選びを間違えると離婚リスクが一気に高まります。
まとめ
1.平均初婚年齢は夫31.1歳、妻29.8歳。「最頻値」は夫27歳、妻26歳。
2.30代以降は未婚率が下降。「独身かつ恋人がいない異性」と出会うのが難しく。
3.婚活している男女のうち約4人に1人が婚活サービスの利用経験を持つ。
4.夫婦の3分の1が離婚。主な理由は「性格の不一致」「精神的な暴力」「異性関係」。
次回のコラムでは、結婚後のミスマッチを防ぐための「自己分析」「相手選び」について触れながら、結婚とライフプランについて解説していきます。
楠本 美由希
婚活ライターとして、大手結婚相談所の婚活コラムや婚活戦略ブログを多数執筆。あらゆる婚活サービスの検証と利用者インタビューをもとに、婚活に悩む方を全力で応援するリアルな情報をお届けしています。1児の母。