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夕食会・午餐会感想レポート

平成23年9月夕食会「レスキューロボットの現状と未来」

夕食会・午餐会感想レポート

9月9日夕食会

一言で、研究の成果を実用化するのは難しい。日本のロボットは優秀なはずなのに、なぜ原発の現場で早く使わないのだろうと、疑問に思っていた。色々なロボットが開発されているが、本当に役立つものが出来ているのだろうかと。福島第一原発で日本のものが使われないのは実績が無いからと書いてあった。実績が無いから使えない、使わないから実績ができない。
私の居た自動車会社では、世に無いもの、世界一のものを目指すR(研究)と、耐久試験も済ませ明日からでも現場で使えるD(開発)がハッキリと仕分けされていた。
大学や研究機関だけで実用段階までこなすのは無理と思う。特にレスキューロボのように、仕様さえはっきりしないのに、実用する時は待った無しというのでは、開発側も困ってしまう。かと言って、10年経たなければ実用できるロボットは出来ませんというのも、情け無い。
最後のスライドにあったように、配備・運用・改良・開発・検討組織が必要な事は誰の目にも明らかである。東南海地震が来年起きるかもしれない日本なのだから、1年以内でも出来る事、3年で頑張る事、10年かけて完成させる事など、きちんと仕分けをし、実用の為には消防署や自衛隊などの協力も得て実績を積むようにすべきと思う。そのために先ず必要な事は、トップの明確な意思表示、つまり政府のリーダーシップであろう。

(東大・工、三枝 行雄)