夕食会・午餐会感想レポート

3月9日夕食会

 洋上浮体式風力発電についての、経塚教授の講演は大変分かり易く有益であった。研究開発の進捗振りや今後の展開予定を直接の当事者から、現物の写真なども添え、具体的な説明を受けたのは大きな収穫であった。司会者も触れていたように、教授が象牙の塔に立て籠もるのではなく、自らフィールドワークに専念し、漁民と触れ合いながら、彼等のニーズも探り、その結実として、博多湾にステージ1の実験施設を作り上げたのがその功績であり、講演の説得力であった。
 原発との代替の可能性についても、政府の取り組み次第で、風力発電が早期に立ちあがる可能性を示唆し、再生可能エネルギーの不安定性をスマートグリッドや蓄電池機能の強化などにより克服可能との見通しを示し、強い説得力を感じた。
 筆者自身は原発の早期全面廃棄には、世界の趨勢が未だ現状維持である以上、日本の原発技術を温存の観点から、反対であり、福島原発事故による放射能被害の可能性については、チェルノブイリや更には広島、長崎の事例などを踏まえながら、もっとムードに流されない冷静な判断をすべきと考えている。一方で使用済み燃料の処理の目途が立っていない現状では、再生可能エネルギーの開発推進は絶対必要であり、その際、洋上浮体式による風力利用は有力な方向性と確信した。 
 唯、望蜀の憾かも知れないが、九州大学のみならず、日本全体のこの問題に対する現状での到達点についての説明も欲しかった。

(東大・法、清木 邦夫)

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