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学士会メールマガジン

No026号 2005/2/1 配信分


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★★★学士会メールマガジン No.026
★★★2005年2月号              http://www.gakushikai.or.jp
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いつもメールマガジンをお読み下さいましてありがとうございます。
┌─────────────────────────────────┐
◇ INDEX
└─────────────────────────────────┘
[1].今後の夕食会・午餐会の予定
[2].学士会ニュース
[3].イベントのご案内
[4].学士会館同窓会情報[七大学関係の同窓会]
[5].過去の会報ピックアップ[癌あれこれ(入江英雄)]
[6].会員からの投稿コーナー
[7].今月の一冊
[8].メルマガ読者限定プレゼント

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        ● 今後の夕食会・午餐会の予定 ●
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◆ 夕食会  2月 10日(木):演題『堀辰雄と東京・浅草』
                            講師 池内 輝雄氏
                            (帝京大学文学部教授)

             3月 10日(木):講師 渡邉 昭夫氏
                            (平和・安全保障研究所理事長、
                             東京大学名誉教授)

◆ 午餐会  2月 21日(月):演題『人生百年・生涯現役を生きる』
                            講師 樋口 恵子氏
              (高齢社会をよくする女性の会代表、
                             東京家政大学名誉教授)

             3月 22日(火):講師 武藤 芳照氏
              (東京大学大学院教育学研究科教授)

             4月 20日(水):講師 遠山 敦子氏
              (元文部科学大臣、大学評価・
               学位授与機構客員教授、
                             国際日本文化研究センター客員教授)

⇒ http://www.gakushikai.or.jp/event/index.html


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          ● 学士会ニュース ●
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◇≪学士会寄席が大入満員!≫

 學士會会報でもお知らせいたしましたように、東大落語会と学士会寄席がタ
イアップすることとなりました。学士会寄席開催日に学士会館で東大落語会の
会合を開くと同時に寄席もご鑑賞いただき、お蔭をもって学士会寄席も大盛況
となりました。
 また、京大、東北大など、かなり活発な落語研究会の活動がある(もしくは
あった)やに聞き及んでおります。学士会会員のなかにも由縁の方もおありか
と思います。将来、出来ることなら、将棋会や短歌会などのように、学士会常
設グループとしての落語会同好会を立ち上げるところまで、発展させたいと望
んでおります。まずは、学士会寄席にご参加ください。多くの方の参画をお待
ちしております。(詳しくは1月号会報に掲載)


◆≪会員氏名録発行に関しまして≫

 平成17年4月から「個人情報保護法」の全面施行により、氏名、住所、電話
番号等の個人情報の取扱いに厳しい制約が課せられることになりました。これ
に伴い17年度に発行を予定しておりました「平成17年・18年用会員氏名録」は、
諸般の問題を慎重に検討しクリアするため、発行を一時保留することに致しま
した。
 なお、平成18年度以降の発行につきましては、会員皆様のアンケート調査等
のご意見を頂きながら、また、他の類似団体の取り組みを参考にしながら決定
していきたいと思います。
 何卒、ご理解のほどをお願い申し上げます。


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◇≪セミナー&異業種交流会のお知らせ≫

 2月8日(火)にワイズネットワーク事務局の協力により、学士会主催による
セミナー講演及び異業種交流会を開催します。当日は学生のアテンダーが皆様
の要望を伺い、フェイス・トゥ・フェイスかつスピーディなマッチングサービ
スのお手伝いをさせていただきたいと思います。現在、学士会会員参加者約40
名、ワイズネットワーク会員約100名からの申し込みを頂いています。

講 演:18:00~『ジャスダック上場までの道のりについて』
講 師:?ベネフィット・ワン代表取締役 白石 徳生氏
交流会:19:30~
会 場:学士会館210号室
会 費:事前振込み6,500円(非会員7,500円)
    当日支払い8,500円(非会員9,500円)

お問い合わせ・お申し込み・資料請求はこちらまで
E-Mail:info-wisenet@lemon.plala.or.jp
ワイズネットワーク事務局  関・平良まで
TEL03-5769-0431    FAX03-5769-0435
〒108-0075 東京都港区港南4-1-6 BUREAU品川


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◆≪カード会員に新サービス導入≫
☆ 学士会館内のレストランで、学士会カードを提示下さいますと5%割引と
なります。
 また、ダイナースカード及びシティゴールドカードにご入会くださいますと、
学士会の年会費が無料になります。
 カード本来のサービスである旅行傷害保険、動産保険、ホテル料金優待、空
港ラウンジ利用サービス等もすべてそのまま付帯されています。

 学士会カードに関するお問い合わせ・資料請求先はこちらです。
 学士会企画係 TEL:03-3292-5955(平日9:00~17:00)
 メールinfo@gakushikai.or.jp
 ⇒ http://www.gakushikai.or.jp/card/card.html <<

 ダイナースクラブカード 0120-041-962(24時間 年中無休)
 ホームページはこちら:
 ⇒ http://www.diners.co.jp/intro/card/teikei/gakushi_idx.html <<

 シティバンクカード   0120-86-69-24(24時間 年中無休)
 ホームページはこちら:
 ⇒ http://www.citibank.co.jp/ccsi/gakushikai.html <<


……………♪∞∞~ ?学士會館精養軒よりお知らせ ~∞∞♪………………
◇≪新春! ブライダルフェアのご案内≫

日程:平成17年2月20日(日曜日)
時間:11:30~17:00
場所:千代田区神田錦町3-28 学士会館

学士会館には、お二人の晴れの日の装いを最高に引き立てる格調あるたたずま
いがあります。
大正ロマンの華やかなレリーフと、漆喰の重厚な柱……、歴史ある建物が醸し
だす本物の風格と優雅さを、この機会に是非ご体感ください。
また、館内のチャペル・神前式場、披露宴会場なども装飾しております。
当日は、経験豊富なスタッフが婚礼全般についてご説明、ご相談を承ります。
スタッフ一同心よりお待ちしておりますので是非、お気軽にお立ち寄り下さい。

次回開催予定日:平成17年3月6日(日)
11:30~17:00

お問合せ TEL 03-3292-5940  FAX 03-3292-0882
     E-mail:g-kaikan@gakushikai.or.jp
     担当:澤田、内野、渡辺
詳しくはこちらです。
https://www.gakushikai.or.jp/facilities/index.html


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           ● イベントのお知らせ ●
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◆第9回 活弁in学士会座 ◆◆◆

<『鉄仮面』 ~弁士・澤登翠&澤登翠のシネマトーク~>
▲監  督:アラン・ドワン
      1929年 ユナイテッド・アーチスツ制作
▲活動弁士:澤登翠
▲ピ ア ノ:柳下美恵
▲開催日時:2月13日(日) 開演14:00
      (開場13:30・上映終了16:00・トーク終了予定16:50)
▲会  場:学士会館神田本館2F 203号室
▲木 戸 銭:前売り2,500円(当日3,000円) 赤ワイン付
      学生は2,000円(当日学生証提示)

▲Webからのお申込はこちら
⇒ https://www.gakushikai.or.jp/seminar/seminar.html

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◆中村かほるコンサートシリーズ ~古典文学の中の音楽シーン ◆◆◆

<弾くものは 琵琶。>
▲演  奏:中村 かほる(琵琶) 八木 千暁(龍笛)
▲ゲ ス ト:石田 百合子(お話)
▲曲  目:楊真操、春鶯囀「遊声」、蘇合香急 他
     (プログラム内容が変更になることがございますので、ご了承くだ
      さい。)
▲開催日時:2月24日(木) 午後6時30分開演(午後6時開場)終演予定午後8時
▲会  場:学士会館神田本館2F 203号室
▲入 場 料:一般3,500円(当日4,000円) 珈琲or紅茶付

▲Webからのお申込はこちら
⇒ https://www.gakushikai.or.jp/seminar/seminar.html

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◆第3回 鎌倉研修ツアー  ◆◆◆
 松尾剛次会員を講師に迎え 中世都市鎌倉を訪ねる3 ~極楽寺の忍性塔~

催行日:17年4月8日(金)日帰りバスツアー
費 用:東京発着17,000・鎌倉発着16,000 懇親会2,500(オプション)
参加締切:2月末日

 鎌倉シリーズの第3回目は、年に1日だけ拝観が許される忍性塔・忍公塔を訪
ねます。忍性塔はハンセン病患者の救済に尽力した鎌倉時代の僧・忍性の舎利
瓶と遺物を納めた、鎌倉では最大級の石造建築物です。また今回は、松尾講師
の詳細なご解説で、「鎌倉の大仏様」として親しまれる高徳院阿弥陀如来像、
長谷寺の観音様、江ノ島龍穴神社を訪ねます。長谷寺ではちょうど潅仏会(花
まつり)が開催されております。春爛漫の鎌倉をお楽しみください。

*チケット予約・お問い合わせ・資料請求
学士会企画係まで氏名・連絡先住所・電話番号・枚数をお知らせ下さい。
TEL   :03-3292-5955(平日9時~17時)
FAX   :03-3292-2779(学士会事務局)
e-mail:info@gakushikai.or.jp

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◆学士会館で落語会 その十一 ◆◆◆

<学士会寄席 桂藤兵衛/橘家蔵之助>
▲演  目:「粗忽の釘」「寝床」
▲開催日時:2005年3月5日(土) ◎14:00 笑い始め(開場13:30)
      ※今回も土曜日開催です。お間違いのございませんように。
▲場  所:学士会館神田本館2F 203号室
▲木 戸 銭:2,000円 * 笑止税込み
▲全席自由:定員100名(満席の場合、当日券を発売しないことがありますの
      で、必ずご予約をお願いいたします)

▲Webからのお申込はこちら
⇒https://www.gakushikai.or.jp/seminar/rakugo_9.html


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   ● 2月・3月の学士会館情報(七大学関係の同窓会/研究会) ●
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┏━━━━━━┓
┃学士会館本館┃東京都千代田区神田錦町3-28    電話:03(3292)5936
┗━━━━━━┛
【2月】
 2日(水)神田会
     機愛会
     一日会
 3日(木)アラ研究会
     港友会
     一木会
 4日(金)一二三会
     東大教養学部アメリカ科同窓会幹事会
     駒場の会
 5日(土)東大科哲の会理事会
     小嶋・杉本研究会
     憲法懇話会
 6日(日)塔俳句会
     たかね会
 7日(月)東大農工会
     東京九機会
     鵬友会
 8日(火)東京大学
     多佳の会
     東京カラス会
     吉冨会
     二八会
     日本寮歌振興会
10日(木)二金会
     東京待兼会
     芙蓉会
11日(金)東大詩吟研究会
     東京明和会
12日(土)朴の花句会
     カントの集い
     東京蕗の会
13日(日)CNWシステム研究会
     宝珠短歌会
14日(月)月曜会
     徳永会
15日(火)日本寮歌振興会
     十五日会
16日(水)香永会
     三水会
     六麗会
     南溟三水会
     ニュートレンド研究会
17日(木)椎の木会
     じらく会
18日(金)楽只会
     桜林研究会
     現代マスメディア研究会
     貝塚ゼミ研究会
     36L1-3B
     東大8B会
     東大電気18年会
19日(土)辻が花句会
     藤井先生の会
20日(日)西島会
     名大男声合唱段団幹事会
     ガサの会
     貴風会
21日(月)月月会
     一九会
22日(火)東京二八会
23日(水)常盤会
     四創会
     水曜会(東大第一外科)
     普一会
25日(金)新研究会
     名大農学部同窓会関東支部総会
26日(土)まんじ合評会
     そえじま会
     北大シグマ会
     明桜会
     東京群山歌会
27日(日)ゆうすげの会
     ガサの会
28日(月)操山句会
     二三機会
     藤の会


【3月】
 1日(火)大正会
     舶友会
 2日(水)青山会
     神田会
     一日会
     京大一水会
 3日(木)木曜会
     港友会
     一木会
     東大五色会
     TTS会
 4日(金)東京大学28機会一金会
     東京大学先端研TLO
 5日(土)落合ゼミOB会
     東北大学機械
 6日(日)ガサの会
     歴史物語研究会
 7日(月)あすなろ会
     京都大学21世紀COE第1回社会連携セミナー
     鵬友会
 8日(火)同志会
     愛光ニュートン
     東京カラス会
 9日(水)京大二水会
10日(木)国立七大学テニスOB会
     航原会
     研二木会
11日(金)四方山会
     桜林研究会
     卯月会
     東大28年文Ⅰ15D
     おほとり句会
12日(土)朴の花句会
     弥生会
     東京蕗の会
13日(日)おもだか会
     東京黒百合会
     ノモス研究会
     宝珠短歌会
14日(月)万葉七曜会
     徳永会
15日(火)牛歩会
     計友会
     十五日会
16日(水)東大土木16年会
     ペガサス17
     ニュートレンド研究会
     三水会
     南溟三水会
     水交会
17日(木)九大関東濃化会
     じらく会
     椎の木会
     21三木会
18日(金)東大電気18年会
     稜光会
19日(土)辻が花句会
     登戸学寮
     厚木の会
     東京大学法学部緑会合唱団
20日(日)葉風会
21日(月)葉風会
     北歯会
22日(火)一九会
     杜久会
     三虎会
23日(水)美竹会
     四創会
     水曜会(東大第一外科)
24日(木)二八会
     東京フラテ会
26日(土)大阪大学工学部化学系同窓会
     そえじま会
     東京群山歌会
27日(日)赤レンガの会
     ゆうすげの会
     夢詩の会
28日(月)操山句会
     二三機会
     藤の会
     二八会
29日(火)二九会
     にゅうさんた会
30日(水)甲寅会
31日(木)黒ゆり会

※1月20日までに確定しているもののみです。


┏━━━━━━┓
┃ 学士会分館 ┃東京都文京区本郷7-3-1     電話:03(3814)5541
┗━━━━━━┛東京大学構内赤門隣り

【2月】 予定なし

【3月】
 4日(金)経済学部OB同期会
11日(金)鉄門倶楽部
12日(土)一高短歌会
14日(月)東大産科婦人科同窓会幹事会  
15日(火)東大電気系同窓会理事会
24日(木)成人看護学同門会
     東大大学院法学部修了者謝恩会
26日(土)27文Ⅰ5B

※1月20日までに確定しているもののみです。

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【幹事代行サービスのご案内】
多くの会員よりご好評頂いております“幹事代行”サービスを行っています。
案内状をお送りするリストを頂ければ全てこちらでトータルコーディネート
致しますので、この機会に是非ともご利用ください。

■サービス内容:①案内状の印刷作業・発送作業 ※費用は実費のみ頂きます。
        ②出席者の把握
        ③出席者名簿作成・準備
        ④会場・受付・備品等の準備
        ⑤名札の作成・準備
        ⑥宴会の準備
        ⑦当日受付・精算のお手伝い
        ⑧会計報告書の作成
        ⑨欠席者への資料送付
        ⑩次回開催の予約
        ⑪宿泊の手配

≪オプション≫  記念写真
 通常お一人様1,800円+文字入料5,000円のところ、今回特別価格1,300円で
ご提供いたします
(撮影料・郵送代・技術料・文字入れ料を含む)

≪お問合せ・ご連絡先≫
Tel 03‐3292‐5940  Fax 03‐3292‐0882(小平・内野)
e‐mail:g-kaikan@gakushikai.or.jp

⇒ http://www.gakushikai.or.jp/info/secretary.html


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          ● 過去の会報ピックアップ ●
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┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃□┃癌あれこれ
┃□┃入江 英雄
┃□┃                學士會会報No.728(昭和50年7月)号より
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 高齢に達して寝たり起きたりの人が、或日、自分は何日の何時に死ぬ、と予
告し、丁度、その時刻にお茶かなんか飲んでいて、ふと首を垂れたかと思うと、
もうこときれていた、という話がある。たしかこの話を聞くのは、一度だけで
はない。周囲の人が「そう言えばあんなことを言っていた」などと、後からあ
る錯覚におちいる事も考えられるが、話した人は自分の経験として言っている。
 若く元気な者は、自分の死など遠い将来の事として実感が湧かないかもしれ
ないが、人生のたそがれに立つものは、何とかこんな大往生にあやかりたいも
のと思う。

 生きているものは必ず死ぬ。何も病気がなくとも最後には、心身の機能が衰
えて自然に死ぬ筈である。老衰死というより「老熟死」と言ったほうがふさわ
しい。しかし現実にはこういう死に方をする人は殆どなくて、大抵病気で死ん
でいる。
 癌は死病である。と言う事は世間の通念になっているが進行癌では頭からこ
れを否定できない。
 先年ある学会で、癌を当人に知らせるべきか否か、即「癌告知」の可否が論
ぜられた時、否定の側から、ある禅宗の高僧のことが引き合いに出された。
「自分は、もはや死生を超越した心境であるから、どうかほんとの事をきかせ
てくれ」とせがまれた主治医が、この人ならば、と率直に知らせたところが、
当人は色を失い、意気消沈して、ほどなく死んでしまった、と言うのである。
この話は、素人の間にも流布して伝説化しているようだ。
 私にも全く同じような経験がある。この人は福岡市の禅の名刹S寺の住職で
あったが、40年以上も前、若い医師であった私は、この人の診察の折、教授の
手伝いをした。手術は立派に出来たが、1年後再発して病臥していた時に、見
舞い客が何気なく、「あんたは癌が再発したそうじゃナア」と言ったので、そ
れまで自分の癌を知らなかった当人はびっくり仰天し、忽ちのうちに死んでし
まった。
 こんな例は、一般人の場合にはいくらでもあるが、禅の高僧でもというとこ
ろに皮肉がこめられている。

 主人がかかった場合、細君に言うと、病人の前で涙をこぼしたりしてすぐ感
ずかれるから、息子や、しっかりした親族に言えということになっている。細
君がかかった時、主人に知らせるのは、日頃の暴君ぶりを反省して、「せめて
今からでもやさしくしなさい」という意味で良いこともある。ある乳癌の奥さ
んが、首に転移まで来たから、主人にそんな忠告をしていたら、一向死なずに、
やさしくされて20年も元気でいる。
 病気の経過の間に、当人は自然に、うすうす自分の病気の正体に気付く事が
多いが、はっきり、「お前は癌だ」と宣告されるとこたえ方がちがう。
 癌は死病だからこそ、それをはっきり告げて覚悟を決めさせなければならな
い、という人もある。その覚悟が、凡人にはなかなか出来ない。人を見て言え、
と言っても、日頃の言動では見分けがつかないことは、さっきの高僧の話から
でもわかる。

 覚悟のつかぬ凡愚に、覚悟を押し付ける必要もない。覚悟がつけば病気が治
るわけでもない。自分の癌を気づかずに死んだとて恥でもない。「癌なら癌で
覚悟は出来ているから言ってくれ」とせがむのがすでに悟りに遠い。
 われわれは、いずれ自分も死ぬ事は知っている。しかし今日明日の事ではな
かろうと、のん気に暮らしているが、老齢に達し、係累も責任も増えてくる身
分になったら、たとえ癌にかからなくても、いつやってくるかもしれぬ終末に
備えて、遺言書の一つくらいは書いておくのが、たしなみというものであろう。
不吉な気でもするのか、書く人は少ない。財産分配や事業の後始末もあるから、
病人に病名を知らせ、遺言状を書くようにすすめてくれ、などと残酷な事を頼
まれたとするなら、周囲の浅ましさより本人の日頃のたしなみのなさが笑われ
ているのである。

 今年の芥川賞を獲った、「土の器」はよく癌の経過を描写している。
 人の臨終は、傍から見るといかにも苦しそうだが、本人は意識はない。誰も
自分の死んだことは知らないまま死んでいるのではないか。
 10年も前、私は末期癌に対する制癌剤の多用は患者を苦しめるばかりだ、と
言った事があるが、これが、入江は制癌剤反対だ、という風に誤り伝えられて
いるようだが、そんな事はない。
 化学療法は10年前からすると目覚ましい進歩を遂げたが、更に有力な特効薬
が開発される日が来なければならない。
 結核の特効薬が、それまで、文字通り不治であった粟粒結核、喉頭結核、腸
結核などに、肺浸潤より却ってよく効く事は、まさに福音であったが、同じよ
うに、これまでわれわれが、最も手を焼いてきた広汎な癌の転移病巣に、制癌
剤が最もよく奏効する事が期待できる。
 手術の手の届かない臓器にも期待が持てる。癌も大きな塊になると、薬も充
分効かず、手術も出来ないようになる。癌細胞が薬剤に耐性を生ずる事も考え
られる。だから特効薬が出ても、早期に発見して小さいうちに治す事はやはり
必要である。
 人間が病気で死なず、すべて「老熟死」をとげる事が願わしいが、そのうち
でまず、癌が克服され、平気で癌の病名を病人に告げられるようになりたいも
のである。
(国立九州がんセンター院長・元九州大学総長・九州大学名誉教授)
 

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        ● 会員からの投稿コーナー ●
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
《皆様からの投稿募集》
※会員の皆様からの投稿を募集しています。ご投稿者全員に学士会記念品セッ
 トを進呈しています。投稿は、匿名希望でも承っております。
※また、会員の方からのご要望により、会員の方のホームページを紹介してい
 くことにしました。ご自身のホームページを紹介したい方は、ホームページ
 アドレスと30字前後の紹介文を学士会企画係までお知らせください。
※展示会等の告知も承っております。

※投稿については、下記メールアドレスにお送りください。
 info@gakushikai.or.jp


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            ○ 今月の一冊 ○
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◇『がんと心』
◇岸本葉子・内富庸介著・晶文社・2004年刊

 エッセイストとして活躍する岸本葉子氏ががんの体験をはじめて公表したの
は、実は學士會会報。2003年1月(No.838)号に『「がん」から始まる』とい
うタイトルでご寄稿いただいたのが最初である。本書では、精神科医の内富庸
介氏と対談する形でがん治療の体験を述べている。
 多くの人が治るようになった今も、がん告知の衝撃はやはり大きい。また、
その後の闘病生活や治療後の心のケアも欠かせぬものとなる。岸本氏が会報で
も書かれていたが、心のケアにはサポートグループの存在が大きく、それは患
者本人のみならず、患者の家族を精神的にサポートするグループも大きな存在
になっているという。というのは、がんの原因が生活習慣からくる場合も多く、
家族はその習慣を許容したことに罪悪感を覚えていることも多いからだという。
がんという病が様々な関係者の「心」に与える影響、サイコオンコロジー(精
神腫瘍学)をとても分かりやすく解説する医師と、再発を心配し悩み苦しみつ
つも生き生きと生活をしているがん体験者による実り多い対談となっている。


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      ☆★☆ メルマガ読者限定プレゼント ☆★☆
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆下記の書籍を版元のご厚意にて2名様にプレゼント致します。
 ☆書籍名:『がんと心』
  著 者:岸本葉子・内富庸介
  出版元:晶文社・2004年12月発行
  応募先:Eメールにてinfo@gakushikai.or.jpまで。
  記 載:件名を「がんと心」として会員番号とご氏名、ご住所を明記して
      下さい。
  締切り:2月10日着信メールまで(先着順ではなく抽選です)。
  発 表:2月15日までの書籍発送を持って代えさせて頂きます。

◆下記の招待券を抽選にて1組2名様にプレゼント致します。
 ☆展覧名:「茶道資料館 招待券」
  場 所:茶道資料館(京都市上京区堀川通寺之内上ル裏千家センター内)
       TEL075-431-6474
  期 間:平成17年1月7日~3月21日(月曜休館)
  応募先:Eメールにてinfo@gakushikai.or.jpまで。
  記 載:件名を「茶道資料館招待券」として会員番号とご氏名、ご住所を
      明記して下さい。
  締切り:2月10日着信メールまで(先着順ではなく抽選です)。
  発 表:2月15日までの招待状発送を持って代えさせて頂きます。

◆下記の招待券を抽選にて2組4名様にプレゼント致します。
 ☆展覧名:「大一美術館 招待券」
  場 所:大一美術館(名古屋市中村区鴨付町1-22)TEL052-413-6777
  期 間:平成16年10月26日~平成17年4月24日(月曜休館)
  応募先:Eメールにてinfo@gakushikai.or.jpまで。
  記 載:件名を「大一美術館招待券」として会員番号とご氏名、ご住所を
      明記してください。
  締切り:2月10日着信メールまで(先着順ではなく抽選です)。
  発 表:2月15日までの招待状発送を持って代えさせて頂きます。


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