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学士会メールマガジン

No020号 2004/8/1 配信分


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★★★学士会メールマガジン          No.020
★★★2004年8月号            http://www.gakushikai.or.jp
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いつもメールマガジンをお読み下さいましてありがとうございます。
┌─────────────────────────────────┐
◇ INDEX
└─────────────────────────────────┘
[1].今後の夕食会・午餐会の予定
[2].学士会ニュース
[3].イベントのご案内
[4].学士会館同窓会情報[七大学関係の同窓会]
[5].過去の会報ピックアップ[學士會会報NO.740(昭和53年7月号)より]
[6].会員からの投稿コーナー
[7].今月の一冊
[8].プレゼント

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         ● 今後の夕食会・午餐会の予定 ●
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◆ 夕食会 8月の夕食会は例年どおり休会です。

      9月 10日(金): 講師 岩槻 邦男氏
              (東京大学名誉教授・放送大学教授)

◆ 午餐会 8月 20日(金):
         8月の午餐会は例年どおり映画の上映です。
         文化映画 『掘るまいか』
         監督:橋本信一
         デジタル・カラー 1時間23分

      9月 21日(火): 講師 藤田 紘一郎氏
              (東京医科歯科大学大学院教授)

⇒ http://www.gakushikai.or.jp/event/index.html

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            ● 学士会ニュース ●
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◆≪学士会館夏季休館日のお知らせ≫………………………

 学士会館本館・分館とも、8月13日(金)~8月17日(火)まで、夏季休館と
 なります。何卒、よろしくお願いいたします。


◆≪学士会館本館ビアホール開催中≫………………………

 学士会館では今年から8月31日までの夏期間限定でビアホールを開催してい
 ます。
 暑い夏の夜、開放感あふれる学士会館ビアホールへ是非一度ご来館下さい。
 ビュッフェ料理、ステーキ食べ放題・飲み放題(A・Bプランのみ2時間制)
【開店時間】 17:00~22:00

 料金は
 Aプラン 食べ放題+飲み放題(地ビール付)男性5,000円 女性4,000円
 Bプラン 食べ放題+飲み放題(地ビール無)男性4,500円 女性3,500円
 Cプラン 食べ放題+ドリンク(飲み放題無)男性3,000円 女性2,500円
     (ドリンク代別)
     (お子様大歓迎、料金はお問合せ下さい。)
 尚、土曜・日曜・祝日および8月5、6と8月13日~17日(休館日)はお休みさ
 せて頂きます。

 ≪ご予約・お問合せ≫学士会館企画営業部 TEL 03-3292-5940

 ★上記プランは学士会館本館のみの開催です。学士会分館のビアガーデンも
 好評です。分館へのご来館もお待ちしております。料金等は分館までお問い
 合わせください。
 ≪分館へのお問い合わせ≫東大赤門横 学士会分館 TEL 03-3814-5541


◆≪学士会館に中国料理店がオープン≫………………………

 7月14日(水)から学士会館1階に中国料理店「紅楼夢」がオープンしました。
 同時に、宴会、同窓会の料理コースにも中国料理が加わりました。
 総料理長は、ホテルオークラ、ホテルニューオータニを経て、横浜中華街の
 重慶飯店の料理長を務めた謝文森(しゃ・ぶんしん)を迎えました。
 また、会計時に学士会カードをご提示くださると、5%割引となります。
 皆様のご利用を心からお待ちしております。

 ※中国料理店「紅楼夢」のお問い合わせ
  03-3292-0880(紅楼夢 直通)
  定休日は毎週日曜日です。

 ※宴会場での中国料理等のお問い合せ
  03-3292-5936(学士会館精養軒 宴会部 直通)

 ⇒ http://www.gakushikai.or.jp/kouroumu/index.html


◆≪ブライダルフェアのご案内≫………………………

    ≫ サマーフェア ~your future diary~ ≪

 日程:平成16年8月8日(日)
 時間:10:00~18:00
 場所:千代田区神田錦町3-28 学士会館
 

 当日は、経験豊富なスタッフが展示をもとにご婚礼全般についてご説明申し
 あげます。
 ウエディングプレビューなど、趣向を凝らした企画を準備してお待ちしてお
 りますので、是非、お気軽にお立ち寄りください。

 < イベントスケジュール >
  12:00~ ウエディングプレビュー
       ・フルコース試食(¥5,000/要予約)
       ・デザートブッフェ(無料)
  15:30~ チャペル模擬挙式
 ※フルコース試食(¥5,000)をご希望される方のみご予約が必要となります。

 < 展示相談コーナー >
 料理/ウエディングケーキ/衣装/装花/テーブルセッティング/ブーケ/美粧
 写真/引出物/案内状/結婚指輪

 次回開催予告:平成16年9月12日(日)
        11:30~17:00

 ≪ 知人・友人ご紹介キャンペーン ≫
 年内にご成約となるカップルをご紹介頂いた会員の方に、オーベルジュパッ
 ク(豪華ディナーと宿泊のセット16,000円相当)をプレゼントいたします。
 皆様のお近くにご結婚をお考えの方がおられましたら、是非ご紹介して下さ
 い。

 問合せ先 TEL:(03)3292-5940 FAX:(03)3292-0882
               (担当:澤田、内野、渡辺)


◆≪カフェ レストラン【ラタン】 営業時間延長のお知らせ≫…………

 5月1日(土)から会合やイベント後にゆっくりとお食事やお茶を楽しんで頂
 けるように、営業時間を延長いたしました。
 スタッフ一同、ご来店を心からお待ち申し上げております。
【平日・土曜】9:00~22:00
【日曜・祭日】9:00~21:00

 ※《モーニング》   7:30~ 9:00(予約制・宿泊者の方のみ)


◆《学士会カード会員受付中》………………………

 学士会カードのお申し込みを引き続き、承っております。新たにオープン致
 しました中国料理店「紅楼夢」では、学士会カードの提示により5%割引と
 なります。

 学士会カードに関するお問い合わせ・資料請求先はこちらです。
 学士会企画係 TEL:03-3292-5955(平日9:00~17:00)
 メールinfo@gakushikai.or.jp

 ⇒ http://www.gakushikai.or.jp/card/card.html ≪

 ダイナースクラブカード 0120-041-962(24時間 年中無休)
 ホームページはこちら:
 ⇒ http://www.diners.co.jp/intro/card/teikei/gakushi_idx.html ≪

 シティバンクカード   0120-86-69-24(24時間 年中無休)
 ホームページはこちら:
 ⇒ http://www.citibank.co.jp/ccsi/gakushikai.html ≪


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           ● イベントのお知らせ ●
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◆第6回 活弁in学士会座 ◆◆◆

<『折鶴お千』 ~弁士・澤登翠&澤登翠のシネマトーク~>
▲監  督:溝口健二
      1935年 第一映画社
▲活動弁士:澤登翠
▲ピアノ :柳下美恵
▲開催日時:8月3日(火) 開演・18:30
     (開場18:00・上映終了20:00・トーク終了予定20:50)
▲会  場:学士会館神田本館3F 320号室
▲木 戸 銭:前売り2,500円(当日3,000円) 白ワイン付
      学生は2,000円(当日学生証提示)

▲Webからのお申込はこちら
⇒ http://www.gakushikai.or.jp/seminar/katsuben0803.html

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◆松田光司彫刻展 ─15年の軌跡─ ◆◆◆

 昨年12月、学士会館に「日本野球発祥の地」のモニュメントが建立されまし
た。その制作者・松田光司氏の作品展を、学士会館で開催いたします。
 モニュメントのレプリカをはじめ、氏の彫刻家としての15年の軌跡を、ブロ
ンズ・テラコッタなどの立体・レリーフ作品でたどります。

▲開催期間:8月20日(金)~29日(日)11:00~20:00
     【21・24・28日以外は作家在室】
▲会  場:学士会館神田本館2F201号室《奏楽の間》
▲入 場 料:無料(展示品の販売あり)
▲作家略歴:1965年愛知県生れ。91年東京藝術大学大学院修了。サロン・ド・
      プランタン賞、新制作展新作家賞等を受賞、実存感あふれる具象
      を得意とする。

[パブリック・コレクション]
プロ野球殿堂入り表彰者レリーフ(東京ドーム)、秋田県立美術館 他

▲詳細はこちら
⇒http://www.gakushikai.or.jp/seminar/seminar_matsudakouji.html

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◆世界初のカラー無声映画  東京初上映◆◆◆

≪幕末渡世異聞 月太郎流れ雲≫2004年作品

◆監  督:田中貴大
◆出  演:嘉島典俊、麻乃佳世、笠原章、木村栄ほか
◆原  作:石森史郎
◆開催期間:8月24日(火)~25日(水)
      14:00~と18:30~の1日2回公演(開場は各回、開演30分前)
◆会  場:千代田区神田錦町・学士会館2F202号室
◆弁  士:澤登 翠
◆楽  団:カラード・モノトーン
◆同時上映:「沓掛時次郎」 昭和4年 日活作品
◆監  督:辻 吉郎 主演:大河内傳次郎 原作:長谷川伸
◆木 戸 銭:前売・電話予約2,500円 当日3,000円
◆電話予約:学士会企画係03-3292-5955(平日9:00~17:00)

▲Webからのお申込はこちら
⇒ http://www.gakushikai.or.jp/seminar/katsuben0824.html

  エ・ネスト 03-5563-0661
  マツダ映画社03-3605-9981
公演情報は?マツダ映画社ホームページ
http://www.infoasia.co.jp/subdir/matsuda.htmlでご覧下さい。

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◆学 士 ♪ 音 ♪ 楽 士 レクチャーコンサート ◆◆◆

<スペインの歌>
▲出 演 者:濱田滋郎(音楽評論家)・波多野睦美(メゾ・ソプラノ)
      つのだたかし(ウード/ビウエラ/バロック・ギター)
▲開催日時:2004年9月25日(土)19:00開演(18:30開場)
▲場  所:学士会館神田本館2F 203号室
▲チケット:一般4,000円 学士会会員3,600円(当日プラス200円)
      全席自由席/紅茶・クッキー付
▲協  力:ダウランド アンド カンパニー
http://www.linkclub.or.jp/~dowland/

▲Webからのお申込はこちら
⇒ http://www.gakushikai.or.jp/seminar/spain_song.html

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◆学士会館で落語会 その八 ◆◆◆

<学士会寄席 柳家小はん>
▲演  目:「蒟蒻問答」「野ざらし」
▲開催日時:2004年9月30日(木) ◎19:00 笑い始め(18:30開場)
▲場  所:学士会館神田本館2F 203号室《小宴の間》
▲木 戸 銭:2,000円 * 笑止税込み
▲全席自由:定員150名(満席の場合、当日券を発売しないことがありますの
      で、必ずご予約をお願いいたします)

⇒ http://www.gakushikai.or.jp/seminar/rakugo_8.html

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◆近代建築ツアー 第2弾 ◆◆◆

【三舩康道会員を講師に迎え】 <東京の近代建築を訪ねるⅡ>
 昨年のコンドル作品(旧岩崎邸・綱町三井倶楽部・三菱開東閣)に続き、2
回目の今年はコンドルの弟子たちの作品を見学します。さらにオプションにて
小笠原伯爵邸で、お食事も予定しています。

▲見学予定:迎賓館<片山東熊作品>
      小笠原伯爵邸<曾根達蔵作品>
▲日  程:10月27日(水)
※費用、時間等、詳細は企画係まで。
▲三舩康道(Yasumichi Mifune)
 1949年、岩手県に生まれる。千葉大学工学部建築学科卒業、東京大学大学院
都市工学科博士課程修了(工学博士)。一級建築士(建築部門)。新潟工科大
学教授を経て、現在(株)エコプラン代表取締役。歴史・文化のまちづくり研
究会代表。著書に『東京の近代建築』(監修)、産経新聞に「まちの名建築」
を連載中。


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*チケット予約
学士会企画係まで氏名・連絡先住所・電話番号・枚数をお知らせ下さい。
≫ http://www.gakushikai.or.jp/seminar/seminar.html ≪

TEL   :03-3292-5955(平日9時~17時)
FAX   :03-3292-2779
e-mail:info@gakushikai.or.jp
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

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     ● 8月の学士会館同窓会情報(七大学関係の同窓会) ●
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┏━━━━━━┓
┃学士会館本館┃東京都千代田区神田錦町3-28    電話:03(3292)5936
┗━━━━━━┛

 1日(日)北大歯学部関東同窓会
 2日(月)北大薬学部同窓会
 4日(水)神田会
 5日(木)東京九機会
 7日(土)名古屋大学野球部東京先輩会
     大塚セミナー
     三星会
 8日(日)東大OB長唄会
     41理1-6B同窓会
     CNWシステム研究会
 9日(月)関東愛媛県人起業塾
     機愛会
11日(水)史遊学
     雉句会
     北弓会
12日(木)葉風会
     十五日会
18日(水)南溟三水会
     東大電気18年会
     三水会
19日(木)あしかび会
     芙蓉会
     一九会
     椎の木会
21日(土)東北大学写真部OB会
22日(日)鹿深同窓会東京支部
23日(月)東北大学全学同窓会
25日(水)東北大学法学部同窓会理事会
     水曜会
26日(木)九州大学東京同窓会
28日(土)あしかび会
     そえじま会
30日(月)論語研究会
     二九会
     二三機会
     藤の会
31日(火)万葉七曜会

┏━━━━━━┓
┃ 学士会分館 ┃東京都文京区本郷7-3-1     電話:03(3814)5541
┗━━━━━━┛東京大学構内赤門隣り

 7日 (土)薬学部生体分析化学教室同窓会 


※7月20日までに確定しているもののみです。

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【幹事代行サービスのご案内】
会員様の要望の高かった“幹事代行”サービスを、内容を一新して再スタート
しました。
ご案内状をお送りするリストを頂ければ全てこちらでトータルコーディネート
致しますので、この機会に是非ともご利用ください。

■サービス内容:①案内状の印刷作業・発送作業 ※費用は実費のみ頂きます。
        ②出席者の把握
        ③出席者名簿作成・準備
        ④会場・受付・備品等の準備
        ⑤名札の作成・準備
        ⑥宴会の準備
        ⑦当日受付・精算のお手伝い
        ⑧会計報告書の作成
        ⑨欠席者への資料送付
        ⑩次回開催の予約
        ⑪宿泊の手配

≪オプション≫  記念写真
 通常お一人様1,800円+文字入料5,000円のところ、今回特別価格1,300円で
ご提供いたします
(撮影料・郵送代・技術料・文字入れ料を含む)

≪お問合せ・ご連絡先≫
Tel 03‐3292‐5940  Fax 03‐3292‐0882(小平・内野)
e‐mail:g‐kaikan@gakushikai.or.jp

⇒ http://www.gakushikai.or.jp/info/secretary.html


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          ● 過去の会報ピックアップ ●
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┃□┃≪学士会館開館50周年記念特別号≫特集(1)
┃□┃
┃□┃              學士會会報No.740(昭和53年7月号)より
┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【所感】
 山口青邨

 学士会館開館50周年になるという、誠に目出度い。こうして安泰に繁栄して
いるが、ここまで来るには当事者のご苦労が大変だったと思う。最近では会館
地所の所有権、そのための金の工面、方法、私は評議員として出席、その都度
経過報告を承っており、理事長、理事の方々のご苦労は大変だったと思う。

 学士会の料理は安くてうまいという評判、実際そうである。結婚式を初めい
ろいろの祝賀宴等に利用されていて、みなよい印象を持っている。品位を持ち、
親切で心がこもっているのだ。料理担当の精養軒の社長森田さん、私は亡くな
った弟さんと一緒に、むかしから知っている。昭和7年以来草樹会の夕食を食
べて来たが、その頃から知っている。一皿1円か1円20銭、それがうまかった。
今も一皿、それが大変うまいのである。評議員会の昼食、老人が多いので心を
使っており、すべて軟らかで、こくがあって、これまた大変うまい。

 私の子供たちの結婚式もお世話になった。いつも恩恵を受けている。
 4、5年前、南原さん、末延さんと3人で能を見たことがある。西沢東吉君が
切符をくれた。金春流のある会の記念演能。水道橋の能楽堂で道成寺を見た。
「能はよく御覧になりますか」と訊くと、「いや見ませんね」とお二人とも笑
った。それから間もなく南原さんは亡くなられた。勤勉な執務ぶりだったと聞
いた。
(俳人・東京大学名誉教授・東大・工博・大正5年卒)

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【万葉三水会のことなど】
 石井庄司

 私は昭和3年3月の卒業で、すぐ入会の手続きをすませた、ように思うので、
正に50年間、お世話になっている次第である。

 昭和5年5月、同じ年に、東大・京大・東北大の国文を出た者6人が集まって、
万葉集を話し合う会をもった。3階の一番狭い会議室であったと思う。
 さて会名をということになり、いろいろ話し合った末、その日が第3水曜で
あったので、三水会ということにした。帰りに、次回の部屋の予約をするため
事務室へ行ったところ、すでに三水会なる会があるとのこと、そこで誰言うと
なく、われわれは万葉だから、万葉三水会にしようということで、以後、ずっ
と毎月お世話になってきた。

 夜5 時集合で、顔が揃うと地下の食堂へ降りて行って、当時金50銭也のチキ
ンライスをめいめいに注文して、サービスのお冷で平らげて、すぐ会場へ戻っ
てきた。
 毎回、当番一人の研究発表を中心に、自由討議ということで、時になかなか
議論の収拾がつかず、幾度も閉館の時間と催促を受けた。さだめし迷惑のかか
ることの多い会合と思われていたことであろうと恐縮する次第。

 万葉三水会は、会員相互の研修が主で公開はしていなかったが、ある時、会
館にお泊りの新村出先生が玄関に掲示が出ていたからと、おいで下さったこと
があった。
 また、ある時には、予告なしに斎藤茂吉・土屋文明の両先生がおいで下さっ
た。この日は、森本治吉君の当番で「田子の浦ゆ」の「ゆ」についての発表で、
後で両先生からも発言があり、面白い会となったこと、今も記憶に残っている。

 戦後、会館は遠来の人たちに引き渡されたため、私共は他に会場をさがし求
め続けていたが、本郷分館が出来上がると、すぐ、そちらへ移って、相変わら
ず、毎月第三水曜に開いてきた。
 万葉三水会は、その後会員が減って、息も絶え絶えであるが、私は、別の万
葉集と源氏物語の会で、今も、月2回本郷分館のお世話になっている。かれこ
れ半世紀になろうとしている。まことにありがたいことである。
(東海大学教授・京大・文博・昭和3年卒)

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【会館と私】
 高梨正夫

 丸の内の一流会社の新入社員で独り暮らしと、まだマーケット・バリューが
高かった頃だったのに、私はひまさえあれば会館に通った。当時、町のフロ屋
が5銭位だった頃、会館では泊らなくても20銭か30銭出すと白いタイル張りの
豪華なフロが独占できた。親切なボーイさんが時々新しい石鹸を出してくれた。
大小の真白いタオルがちゃんと用意してあったことはいうまでもない。地下で
夕食を済ませ、談話室の大きな革張りの椅子に身を埋めて一服すると、もう重
役になったのも同じだと思った。会費を払っている証拠に1円50銭くらいも出
して○に学の字の入ったバッジを買った。今も大切にもっている。

 やがて私にも赤紙(軍の召集令状)がきた。海兵団とは予想外だった。戦争
も末期になった頃、敵の本土上陸に備えてベニヤ板製の特攻艇が私達に割り当
てられていると聞かされた。「むづかしいことはない。敵艦に向けて舵を固定
してしまえば、眠っていても今度気が付いたときは間違いなくお前達は靖国神
社に行っている」と上官から言われた。「あそこなら会館も近くて今後何かと
便利だ」と話し合った仲間の幾人かは、もっとましな艦艇ではあったが、一足
お先にほんとに行ってしまった。学士会館の話が彼等の生涯の最後の笑顔だっ
たかもしれない。

 終戦後、会館が米軍の手から戻ってくると私はまた通い始めた。今度は読書
室が目的だった。我が家では子供がまだ小さかったので落ち着いて原稿が書け
ない。5年間も通って、内容は兎も角、学位論文や何やら書くことが出来た。
その頃は冷房もなかったが、公害もなかった。夏など開け放された窓から涼風
が快い。そのせいか初めから昼寝のために来ている御仁がいた。いつ行っても
椅子を三つ並べてシャツ一枚で鼾を書いている。鼾が余り高くなるとボーイさ
んに頼んで注意して貰った。何しろ相手が「象アザラシ」のように肥って大き
く見えたから。
 その後、私はあまり来なくなったが、たまにくると、子供の時、親父に連れ
て行ってもらった郷里の母屋のようなズッシリとした安堵感が味わえる。

 会館も今年で50周年を迎えるそうだが、私が通い始めてからもうまる40年に
もなる。その間に結婚式や会合で来たことも少なくない。時々、会館に安くて
上品な葬式をやってくれないものかと思うことがある。だが、窓口で「お日取
りは?」と聞かれると予約がちょっとむづかしい。
(明治学院大学教授・東北大・法博・昭和14年卒)

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         ● 会員からの投稿コーナー ●
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「再発見 鎌倉の旅」参加記

 7月2日、学士会主催のバスツアー「再発見 鎌倉の旅」に参加した。
 サブタイトルに「中世都市鎌倉を訪ねる 2」とある如く、丁度1年前に初
めて学士会が企画した日帰り研修旅行第1号の続編である。前回に続いて案内
役を務められる松尾剛次先生は日本中世史、宗教社会学がご専門で現在山形大
学教授。
 関東地方は梅雨の季節だが幸いこの日は中休みの好天。学士会館前、東京駅
前で参加者が乗り込み鎌倉に向かったバスの車中では、松尾先生がわざわざ山
形からお持ち下さったサクランボが配られおいしく頂いたのも、このツアーが
2度目で連続の参加者も多く、うちとけた雰囲気で始まったことを物語ってい
る。

 この日の目的地、鶴岡八幡宮、建長寺、報国寺3ヵ所について先生のお話を
伺いながら、鎌倉駅前でも参加者が加わり今回は総勢27名の参加だった。
 午前中に鶴岡八幡宮とその境内の「市立鎌倉国宝館」を拝観した。昼食は建
長寺門前の「鉢の木」で精進料理。この場でも熱心な参加者から松尾先生に質
問が続き、先生はゆっくり休まれる暇もない。例えば「鎌倉仏教はそれ以前の
仏教と何が違うのか」という問いへの先生の答えは「一つには僧の身分の違い
です。それまでは国に仕える公務員(官僧)だったが、その故に活動が制約さ
れるのを嫌った民僧が増えました。二つには葬式をするようになりました。け
がれを嫌って避けていたことに係わるようになった底には民衆救済に乗り出し
た仏教を見ることが出来ます」という具合で、明快な応答に頷く参加者が多か
った。

 午後はまず建長寺。鎌倉五山筆頭、臨済宗建長寺派大本山のこの寺を訪れた
人は多いだろうが、今回は松尾先生のお知り合いで大本山の宗務総長を務めら
れるご高僧自らのご案内を頂き、普通では立ち入れない場所も見せていただく
格別の拝観になった。
 まず、いつもは「建長興國禅寺」の額を見上げてくぐる重厚な「三門」(県
重文)の2階に登らせていただく。釈迦如来像と五百羅漢像が安置されていて
初めて拝見したが、更に素晴らしいのは2階回廊からの眺望だった。次に、法
堂(住職が説法する講堂にあたる建物、県重文)の中に入れていただく。創建
から750 年を記念して昨年天井に小泉淳作画伯の雲龍図が完成しており、真下
から天井に拡がる迫力いっぱいの龍神の姿を拝見できた。その後、「本派専門
道場」という看板の掛かる門を入り、「西来庵」を見せていただく。開山(宋
から来日した禅僧蘭渓道隆)の塔所で舎利を納めた「昭堂」(重文)の前に、
修行道場としての坐禅堂と食堂が向き合い、そこに漂う質素だが厳しい静寂に
「聖域」を感じた。
 この様に今回の建長寺の拝観は望外の内容濃いものになった。松尾先生のお
陰と心から感謝申し上げる。
 最後は見事な境内の竹林から「竹の庭」として有名な報国寺を拝観。竹林の
中でいただいたお抹茶に一息ついた。

 以上が今回のツアーの概要で、以下は私の感想である。
 鎌倉ツアーは松尾先生といううってつけの案内人兼講師を得、また事務局の
行き届いた配慮と真摯な取り組みが支えとなって素晴らしい企画に仕上がって
いると思う。
 今回東京帰着後、学士会館で開かれた松尾先生を囲んでの懇親会(残念なが
ら10名弱の参加者だったが)では鎌倉仏教についての真面目な意見交換に加え
て、今後の催しについても話が弾み、「第3 回目の鎌倉ツアーと、足をのばし
て奈良を訪れるツアーの二つを是非実現しよう」ということで出席者の意見が
一致した。
 最高の講師役に事欠かず、またそれぞれに知識経験と良識をお持ちの会員の
参加で相乗効果も大きく期待できる学士会のフィールドワークは、今後学士会
の誇れるすぐれた事業として定着するに違いない。また東京に限らず全国各地
での開催は、会員の交流の場としても意義があろう。学士会のフィールドワー
クの今後の充実発展を信じ参加を楽しみにしている者である。

昭和36年法学部卒 櫻井秀治

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【会員の方のイベント紹介】
私の作品「Place de Paris」を展示しています。
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★中央区の街並みを描く会「区内施設展示」
会期:~平成16年8月10日まで。9:00-17:00(土・日祝日休み)
会場:中央区役所2階東ミニギャラリー
中央区築地1-1-1中央区役所
主催:中央区教育委員会

★自由アート展2004
「記憶から・・・・」
美しく、はかない、忘れ去る思い出からのイメージは
未来へのタイムカプセルでしょうか。cfhkkostttyy
会期:2004年8月4日(水)~8月8日(日)10:00-18:00
但し最終日は16:00まで。
会場:目黒区美術館区民ギャラリー
東京都目黒区目黒2-4-36
JR・東京メトロ・東急目黒駅下車徒歩10分
http://www.h4.dion.ne.jp/~jiyu-art/index.html
≪昭和50年工博 八束正司夫(やつづか ましお)≫

【会員の方のホームページ紹介】
〇http://www5e.biglobe.ne.jp/~bongyo/
 大沢裕美術館。水彩画。個展情報。銀座、京橋で個展多数。団体などには属
さず高い境地をめざしたい。学生時代は、馬術部、軟式野球部、美術部などに
出入りさせてもらっていました。
《昭和46年経済学部卒 大沢裕》

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《皆様からの投稿募集》
※会員の皆様からの投稿を募集しています。ご投稿者全員に学士会記念品セッ
 トを進呈しています。投稿は、匿名希望でも承っております。
※また、会員の方からのご要望により、会員の方のホームページを紹介してい
 くことにしました。ご自身のホームページを紹介したい方は、ホームページ
 アドレスと30字前後の紹介文を学士会企画係までお知らせください。
※展示会等の告知も承っております。

※投稿については、下記メールアドレスにお送りください。
 info@gakushikai.or.jp

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            ○ 今月の一冊 ○
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◇『名建築に泊まる』
◇稲葉なおと著・新潮社・2002年刊

 学士会館を含め、建造物として名高い宿泊施設30箇所を紹介している。
 学士会館は、昭和3年に竣工。設計は、後に上高地帝国ホテル、川奈ホテル
等を設計した高橋貞太郎である。懸賞募集により高橋の案が一等に選ばれ、高
橋の恩師、佐野利器他2名が加筆修正し、実施設計となった。昭和初期の洋館
ならではの漆喰天井や照明器具等が残されており、昨年には、国の登録有形文
化財に指定された。
 
 他にも、重要文化財や国の登録有形文化財に指定されているものが多い。群
馬・四万温泉の積善館は、江戸の元禄4年築。江戸時代の湯治宿の様子を今に
伝える温泉宿。また、箱根の環翠楼は大正8年築。島崎藤村や伊藤博文なども
投宿しており、蓮根板の二重張り天井や桐の格天井、欅の一枚床、白檀や鉄刀
木(たがやさん)の床柱、黒柿の落とし掛けなど、銘木に囲まれて過ごすこと
ができる。

 圧巻なのは、高野山別格本山の金剛三昧院。ここは、源頼朝の菩提を弔うた
め、妻の北条政子が建暦元年(1211年)に建てた寺。多宝塔は国宝、客殿、経
蔵、襖絵等は重要文化財で、宿泊客は国宝、重文の鑑賞を自由に楽しめる。朝
6時半からの読経も参加は自由、寝ていても良いそうで、夕食の精進料理も美
味しく、品数も18品と、一流ホテル顔負けの十分な御もてなしである。


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         ☆★☆ プレゼント ☆★☆
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◎「活弁in学士会座」でピアノ演奏を披露してくださっている柳下美恵さん
がCDを発売されました。このCDをメルマガ読者3名様にプレゼントいたします。

★作品名:「Sound of Silent  柳下美恵 サイレント映画の世界」
 曲 目:散り行く花、東への道、黄金狂時代、オペラの怪人、瀧の白糸ほか
 作 曲・ピアノ演奏 :柳下美恵
 録 音:新田町エアリスホール STEINWAY & SONS D-274 (2004年6月)
 応募先:Eメールにてinfo@gakushikai.or.jpまで。
 記 載:件名を「柳下美恵CDプレゼント」として会員番号とご氏名、ご住所
     を明記して下さい。
 締切り:8月10日着信メールまで(先着順ではなく抽選です)
 発 表:8月20日までのCD発送を持って代えさせて頂きます。

Profile
柳下美恵 (Yanashita Mie)
無声映画伴奏者。武蔵野音楽大学器楽科(ピアノ専攻)卒業。西武百貨店『ス
タジオ200』に勤務後、欧米では一般的な上映形態となっている、ピアノ伴奏
付きサイレント映画を目指して研鑽を積む。宮崎、大阪、仙台などの映画祭で
演奏するほか、アテネ・フランセ文化センター、東京国立近代美術館フィルム
センターなど、フィルムアーカイブでもシリーズで出演。また、弁士との共演
も多い。演奏活動のほか、1920~30年代を中心に往年の映画を上映する会「活
動倶楽部」の運営など、幅広く活躍している。因みにご主人は映画評論家の柳
下毅一郎氏。
http://www.ltokyo.com/yanasita/miespick.html


◎下記の招待券を抽選にて1組2名様にプレゼントいたします。

★展覧名:「裏千家蔵 茶の湯の名品(後期) 」
 場 所:茶道資料館(京都市上京区堀川通寺之内上ル 裏千家センター内)
 会 期:平成16年7月14日~9月23日(休館日あり)
 応募先:Eメールにてinfo@gakushikai.or.jpまで。
 記 載:件名を「茶道資料館招待券」として会員番号とご氏名、ご住所を明
     記して下さい。
 締切り:8月10日着信メールまで(先着順ではなく抽選です)。
 発 表:8月15日までの招待状発送を持って代えさせて頂きます。

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