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夕食会・午餐会感想レポート

平成26年7月夕食会「宇宙太陽発電所の実現に向けて」

夕食会・午餐会感想レポート

7月10日夕食会

商社でエネルギーを担当している関係より、足元でのエネルギービジネスから一歩視座を変えてみたいと思い夕食会に参加しました。もう一つ、米国G.フリードマン氏の「100年予測」に将来の有望なエネルギーとして宇宙太陽光を上げていたのも記憶に残っていました。
さて、講義。「人間はこれ以上進歩しなくていいのか?」この問いかけには痺れました。
自分の中の閉塞感に心地よいパンチを与えてくれたオープニングでした。技術論も興味深かったのですが、人類の必要エネルギーを満たすには100分の1でも充分という太陽エネルギーの取り込みという仮説。
無邪気に納得。ハードルはあっても不可能とは思えない実現性の匂い。2030年をターゲットとしつつも、そこに到るまでにはSpin-off技術を使って地上でのビジネス展開の考察等、地に足のついた議論でした。
加えて、Q&Aが楽しかった。質問する方々はいずれも見識をお持ちと見受けられ、私の視点からは考えもつかないような質問をされていました。講師のご回答もストレート且つ分かりやすかった。35年ほど前、大嫌いになった物理学って本当は楽しかったのかな、などとも。
奇しくも四半世紀前、結婚式を挙げたのと同じ空間で素晴らしい知の空間に包まれたることができた素敵な夕食会でした。

(東大・法、土田 毅)


今年大学の機械工学科に進学した、テレビアニメ「ガンダム」ファンの息子が、以前宇宙太陽光発電の本を読んで興味をひかれていたので、学士会員(文系卒)の父親の代理で講演会に参加させていただきました。息子はせっかくの貴重な先生へ質問できる機会でしたのに、エンジニアの先輩の方々が鋭い質問を積極的にされるのにすっかり圧倒されて、まだ知識もなく、質問を事前に整理しておけばよかったと申しておりました。彼は、これから材料力学、材料科学、メカトロニクス、加工学、熱・流体、流体力学を学ぶ予定です。
私は、仮に宇宙太陽光発電に将来かかわりたい場合、特にどの分野を勉強した人材が必要とされるのか知りたかったのですが、皆様の高度なレベルの質問に気後れして、勇気が出せなかったのが残念でした。かつて、結婚式をあげた学士会館ですが、当時気が付かなかったアールデコの内装の美しさに感動し、また興味のある講演会があれば、ぜひ参加したいと思います。

(会員代理、小野寺 弘子)