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関西茶話会

「第53回関西茶話会」が開催されました

寺田 健太郎 先生 寺田 健太郎 先生

2月17日(土)、中央電気倶楽部にて、大阪大学大学院理学研究科 教授の寺田健太郎氏を講師にお迎えし、「月周回衛星『かぐや』が明らかにした地球・月システムの新しい知見」との演題で、「第53回関西茶話会」を開催しました。

火星や木星の衛星に比べて月は格段に大きく、地球の直径の4分の1が月の直径であり、潮の満ち引きや一日が24時間であること、地球の傾きが安定していることなど、月の存在は地球に大きな影響を与えている。アポロ計画により月の研究が進み、大きなクレーターの周りの小さなクレーターの数を数えることにより、8億年前には小惑星シャワーが月に降り注いでいることも発見されていることなどが述べられました。
月には教科書的には空気がないと言われているが、寺田先生は2016年に月周回衛星「かぐや」の観測データを改めて見直し、太陽と地球と月が一直線になる時に月の「酸素」の量が増え、地球の酸素が月に到達していることを発見したことが紹介され、月を調べることにより地球の過去がわかると結ばれました。
参加者は月から飛んできた隕石の実物(白い石:斜長岩、黒い石:玄武岩)を見せていただき、月を一層身近に感じることができました。