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関西茶話会

「第52回関西茶話会」が開催されました

楠見 孝 先生 楠見 孝 先生

10月14日(土)、京都大学楽友会館にて、京都大学大学院教育学研究科教授の楠見孝氏を講師にお迎えし、「なつかしさの心理学―幸せのための心の時間旅行―」との演題で、「第52回関西茶話会」を開催しました。

なつかしさは、メンタルタイムトラベル(心の時間旅行)により自分が主役となった記憶や、再体験する中で沸き起こるポジティブな感情と弱いネガティブな感情が複雑に混じりあったものとして捉える事ができる。
テレビCM等ではレトロマーケティング手法を利用し、過去の経験を思い出す手がかりとなる情報を用いて広告や商品への親近性を高めている。博物館のノスタルジア展示では集客力が大きく、キラーコンテンツとなっている。
また回想法による高齢者支援においては、なつかしさを思い起こさせることによって会話のきっかけとしたり、自身の生きてきた道筋を確認できることで幸福感を高めたり、情動機能の回復を図る効果があるとされました。
最後になつかしさの記憶は、広告、町おこし、高齢者支援など、いろいろな場面に応用することができると結ばれました。