文字サイズ
背景色変更

夕食会・午餐会感想レポート

平成30年11月午餐会「組織作りと人材育成 ~東大野球部94連敗からの脱出劇に学ぶ~」

夕食会・午餐会感想レポート

11月20日午餐会

東大野球部の現状について、かくも迫真の情報をお流しいただいたことに対して、浜田監督に先ずもってお礼を申しあげたい。

94連敗の苦汁を嘗めた経験を活かして、新入部員確保、具体的目標の設定、愚直なまでのトレーニング等の成果が出て来たとの監督の説明が、神宮球場の最近の活躍ぶりと二重写しになって、従来以上に東大野球部の魅力に取り付かれました。

監督の短い言葉の中に、部員100人という大所帯を引率する難しさと苦労が滲み出ておりました。

例外的な部員の脱落、台所のやりくり、部員間の競争の負の側面、部員全員のモチベーションの維持・高揚のための気配り等、一般企業に要請される管理能力にプラス「東大」「野球」に固有の要素が加わり、監督の負担は、我々外部者の理解を超えるものがありましょう。

ひとこと「文武両道」と言っても、その実現は並大抵ではありません。監督の話を、「もし自分が監督だったら・・・」「野球部員だったら・・・」と立場を代えてお聞きすることによって、現実的な難しさが痛切に感じられ、また、それだからこそ、尚一層やり甲斐のあるエンドレスの挑戦の場が、東大野球部であると感じ入った次第です。

最後にひとこと、現在日本のアマチュアスポーツ界で監督やコーチの権限集中、パワハラ、スポーツ精神の逸脱等の不祥事が続発していますが、東大野球部の関係者による「あるべき姿」の、生きた実践を従来同様に心がけていただきたいと願っています。

(東大・法 近藤光雄)