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夕食会・午餐会感想レポート

2021年9月午餐会「『空飛ぶクルマ』開発最前線と実現に向けた課題」

夕食会・午餐会感想レポート

9月21日午餐会

「空飛ぶクルマ」の話など、夢物語かと思っていましたが、さにあらず、世界では、かなり研究開発が進み、試験飛行も行われているとのことにて、驚きました。

研究開発が先行しているのは、米、独、中など。ドローンなどの軍事技術に近いため、開発のスピードは速く、研究開発の受容性が高い。日本企業の参画・連携するプロジェクトもあり、倉敷MASC研究会は中国からクルマを購入しているとのことです。

日本の官民合同協議会では、2020年代でのクルマの事業開始、さらに実用化の拡大に向けてロードマップが策定され、技術面・制度面などの様々な課題につき研究が行われている由。2025年の大阪関西万博でクルマを飛ばす計画があり、そのための国交省の認可が期待されているとのことです。

空飛ぶクルマは、都市交通、離島交通、災害救助、救命救急医療など様々な用途が考えられていますが、機体技術の開発とともに、インフラ整備、安全性の確保など包括的に社会に受容されるシステムの構築が必要であり、課題は多く、開発のリスクは大きい。日本では、国の研究開発予算が限られており、クルマの開発は、ベンチャービジネスが担っているとのことです。

2025年の大阪関西万博で飛ばされるクルマは、日本製ではないかもしれぬとの話もありましたが、そうであれば、残念なこと、飛ばすなら日本製を期待したいと思いました。

(京大・法 神谷 武)