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夕食会・午餐会感想レポート

平成26年6月午餐会「熱中症における最新の話題」

夕食会・午餐会感想レポート

6月20日午餐会

講演は、三宅康史さんによる熱中症における最新の話題についてでした。前日、東京でお昼過ぎに14人の小学生が公園で熱中症となった話から、自由にしていれば、水を飲んだり、休んだりするのが子供、学校の先生を責めず、暑さになれる事(暑熱順化)が大切とのことでした。
2007年を境に急増した熱中症ですが、一般に広まる対策にも、有効なものとそうでないものがあり、例えば額より、首筋や脇の下、鼠蹊部を冷やす方が効果的で、重症度は、現場で対応できるⅠ度、病院で処置の必要なⅡ度、臓器障害等、入院の必要なⅢ度に分かれ、特にⅢの段階は熱射病、熱中症の英訳にあたるHeatstrokeに当たるそうです。高齢の方は暑さに対する感受性が鈍く、熱中症弱者であり、その認知、世帯の確認、電話や訪問が望まれるとおっしゃっていました。
主に発症するのは、梅雨明け後の本格的な夏で、湿度の高さには注意し、環境省が設けているWBGT(暑さ指数)やチェックシートの活用(ホームページで閲覧可)をお勧めでした。経口補水液が最適で、熱中症が疑われる人には、1度冷たい水を本人に自分で飲んでもらい、体を冷やす処置をする、意識の有無、刻々と変化する症状を見守るとのことです。身近な物で、梅干しと水も有効で、家族や知人に伝えたいと思います。
背景として、地球温暖化や経済格差があり、夏を目前に、有用かつ、重要なテーマを拝聴いたしました。

(京大・経、関 登鯉子)