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夕食会・午餐会感想レポート

2021年5月午餐会「日本の医療提供体制の課題と展望」

夕食会・午餐会感想レポート

5月20日午餐会

1 前例のない事態の下で、時宜を得たテーマでのお話を拝聴することができ、会場まで足を運んだ価値がありました。日頃から、医療は公的色彩が強い分野の一つだと考えていましたので、講演の終盤で「社会的共通資本としての医療」をご説明いただいた際には、わが意を得たりとの思いでした。

2 欧米との比較についてご説明がありましたが、そもそも、病院や医師の果たす役割が、欧米と日本ではかなり違うのではないかという印象を持ちました。したがって、今回のような非常時への対応についても、欧米での知見は直ちに参考にならないので、日本自ら考えていかなければならないと思います。
とりわけ、今日の日本の医療提供体制には、明治以来の歴史に由来するところが多く、医療問題については「互いの立場を尊重し、協議で打開」していくほかなく、結論として「快刀乱麻の解決策はない!」というスライドを拝見した際には、ではどうすればよいのかと深く考えさせられました。医療の提供を受ける側の一人としては、医療制度について「門外漢だから分からない」と言って済ますわけにもいかず、自分なりに問題を解きほぐす糸口を見つけていきたいと思っています。

3 日本の人口動態についてご説明された際に、私のかつての職場の先輩のお名前を出されましたので、驚きました。講演後、直接お尋ねしたところ、駒場で同級生だった由。それぞれ別の学部に進学されたのに、「親友」としてお付き合いを続けられていることが窺われ、友人関係を大切にしなければと思いました。

(東大・法 小髙 章)