文字サイズ
背景色変更

夕食会・午餐会感想レポート

平成29年4月午餐会「日本の気候変動の実態と将来予測」

夕食会・午餐会感想レポート

4月20日午餐会

気候変動に関わる今回の講演を私は聴講して、興味深かった。特に、気候には、①自然の変動と、②自然ではあるが局地的な変動と、③外的な強制変動がある点であった。

①は言うまでもなく日本の四季折々を作り出すが、②は突然の噴火や海溝のずれであり、ここそこにある活火山が何時溶岩を噴出するか、南海トラフの深く長い溝が何時歪曲し地滑りが発生するか、という不確実性を、演者が知らせてくれた。そのお陰で、私は、気候変動の予測の難しさと、自然の如何ともしがたい怖さを見た気がした。

③は人為的な地球温暖化を例として、衆目の一致する減少だが、その地球規模の危険に対しては、演者の「我々は層が変化するのを予測します。層は端から少しずつではなく突然に全体が変わってしまうので、予測は真に困難です」が最も印象的だった。なぜなら、その一言に、二酸化炭素削減対策やフロンガス使用禁止・制限の境界線を定める困難さ、その根拠となる演者の数十年に渡る詳細な環境測定の厳しさが伝わってきたからである。

(東大・保健 神田晃)