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夕食会・午餐会感想レポート

平成25年2月午餐会「中国の政治と安全保障」

夕食会・午餐会感想レポート

2月20日午餐会

國分良成氏の「中国の内外情勢と安全保障問題」は、中国の指導者が、権力闘争を経て、胡錦濤から習近平に交替する中で生じる様々な問題を、理解する上で大変役にたった。習近平氏が掲げる「偉大な中華民族の復興」とは何を目指すのか。
国内には漢民族以外に多数の民族を抱え、海外には数千万の華僑が存在する。この世界中にめぐらされたネットワークを生かし、国内では一党独裁を維持しながら、いかに国民の生活を向上させ、満足度を高めていこうとするのか。
今後中国が、覇権主義、領土拡大主義をとらず、国内の政治改革を通じ、世界の各国から様々な分野で真にリーダーとして期待され、尊敬される存在となるように期待する。それこそが本当の偉大な中華民族の復興ではなかろうか。一方冷徹なる国際政治の中で、我が国は、価値観を同じくする日米関係の強化を基軸として、隣国である中国と戦略的互恵関係を永続的なものとしていかに築いていくかは、隣国韓国、ロシアとの領土問題を如何に速やかに解決していくかが大きく影響するのではないかと考える。
今後、日本が世界の中でとるべき道は、ならぬものはならぬという毅然とした態度、自分のことは自分でする、周りの人と仲良くし協力し合うという、子供の時から教えられてきた、人としての常識的態度ではないか。

最後に、防衛大学校長としての國分氏の颯爽とした立ち振る舞いが印象的であった。

(北大・教育、牛島 康明)